浙江省博物館の所蔵品:吴越の乙丑歳(965年)刊本『宝箧印経』、五代十国時代


五代吴越国乙丑岁(965)刻本《宝箧印经》_副本.jpg


浙江省の印刷のレベルは五代十国時代に全面的にリードしていた。その原因は呉越国が文化と教育を重視し、仏典を大量に印刷したことと関係がある。


銭俶は公式の大規模な仏典刊行の先駆けを開き、丙辰歳(956年)・乙丑歳(965年)・乙亥歳(975年)にそれぞれ『宝箧印経』(一切如来心秘密全身舎利宝筺印陀羅尼経)を刊行し、毎回の刊行数はそれぞれ8万4000巻だった。このような大量の仏典が阿育王塔と雷峰塔に所蔵されており、中国印刷において重要な地位を占めた。


その中で、乙亥歳(975年)刊本『宝箧印経』は『雷峰塔蔵経』とも呼ばれ、もとの雷峰塔は1924年9月25日に崩壊した時に大量に発見された。