陸游は、南宋の政治家・詩人。南宋の代表的詩人で、強硬な対金主戦論者で、愛国的な詩と閑適の日々を詠じた詩の二つの側面がある。陸游の生涯と杭州との関係は、故郷の山陰をはるかに超えた。

杭州は当時、中原を失った南宋の都で、これに心を痛めた陸游は中原回復のために積極的に自主作戦を提唱してきた。彼は何度も杭州に来たことがあり、そのたびに朝廷が彼を認め、重任を委ね、失地回復の理想を実現することを切に望んでいた。しかし得られたものの多くは失意と挫折だった。

西湖や周辺の山々にも、陸游の多くの足跡が残された。天竺に行ったことがあり、霊隠に行ったことがあり、冷泉亭で酒を飲んだことがあり、何度も船で西湖を観光したこともあった。彼はすばらしい詩でこれらの旅と感動的な思考内容を記し、壮大な文学への造詣に一筆加えた。

陸游は愛国主義詩人の輝かしい代表で、作品は強烈な愛国主義精神と卓越した芸術成果で、中国文学の重要な地位を獲得した。陸游は多くの作品を創作し、現存する詩は約9200首を数え、詞130首と大量の散文もあり、中国詩人の中に最も多作である。題材が幅広く，内容が豊富である。前半生は愛国的なテーマが多く、後半生は田園詩が多く、どのスタイルも強烈な愛国主義精神にあふれている。これが彼の最も顕著な特徴だ。また、陸遊は散文での成果も高く、書かれた政論、史記、紀行文、序、跋などの文章は言語が洗練され、構造が整備された。

主要な著作：『剣南詩稿』85巻 、『老学庵筆記』、『渭南文集』、『南唐書』、『入蜀記』 。

2005年は陸遊生誕880周年、この偉大な愛国詩人を記念し、杭州の歴史・人文を示すために、杭州市下城区（現在は拱墅区に合併）は孩儿巷98号を「陸遊記念館」と「下城区文史資料陳列館」にすることを決定した。孩儿巷98号は有名な古邸宅で、陸游の旧居ではないが、彼は何度も孩儿巷に住んだ。98号は孩儿巷で今まで発見された最も昔の姿に近い建物、そのため、専門家たちはここが「陸游記念館」の立地の第一選択だと一致した。

記念館は2階建てで、1階は陸游展区と文史展区を含む展示室で、2階は臨時パビリオンで、主に資料の配置と学術討論に用いられる。

陸游記念館

清の古い建物の中にあり、館内には陸游に関する資料が陳列されており、特に杭州に住んだ経験を紹介し、陸游の一生を比較的完全に紹介している。

オープン時間：09：00-16：30、月曜日休館

住所：拱墅区孩儿巷98号

連絡先：0571-87912981